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乳歯に虫歯で穴があく!治療を急ぐ理由や永久歯との原因の違いを紹介

乳歯に穴が開いているのを見つけたときはとてもショックを受けるものです。

乳歯は永久歯とは異なり、歯質が弱く、虫歯の進行も早いため注意が必要です。

この記事では、乳歯に穴が開く詳しい原因や乳歯の特徴、乳歯が虫歯になるリスクや予防方法、歯科医院で行う乳歯の虫歯予防と治療について紹介します。

永久歯とはさまざまな違いがある乳歯の虫歯について理解を深め、永久歯に生え変わるまでの間に頑張ってくれる乳歯をしっかり守りましょう。

乳歯に穴が開く原因

乳歯に穴が開く原因

歯に穴と聞くと虫歯と思いがちですが、虫歯も含めて原因は以下の3つがあります。

  • 酸蝕症(さんしょくしょう)
  • 二次カリエス
  • 虫歯

乳歯に穴が開く原因について紹介します。

乳歯の酸蝕症

酸蝕症とは、飲食物に含まれる酸が歯を溶かす病気です。例えば酢・かんきつ類・炭酸飲料などには酸が含まれています。

虫歯もエナメル質を溶かしますが、酸蝕症との違いは、虫歯には細菌の関与があることと、酸蝕症は口腔内全体に広がるため範囲が広くて浅いことです。

歯に穴が開くほかに、冷たいものや熱いものがしみたり、歯が透けて見えたり、詰め物や被せ物が外れやすくなったり症状もさまざまです。

乳歯の二次カリエス

乳歯に穴が開く理由の一つに、治療した歯が再度虫歯になる二次カリエスがありますが、乳歯の二次カリエスは大人のそれとは少し違います。

乳幼児は虫歯治療が怖いあまりに口をあけてくれないことが多く、虫歯を完全に除去できない場合があります。

また、白い詰め物が選ばれるケースが多いですが、白い詰め物は汚れを吸着しやすく、唾液や温度変化で経年劣化しやすいため充分なケアが必要です。

銀歯に比べると割れやすく、子どもの治療は唾液量が多く治療が困難になりやすいなど、乳歯の二次カリエスには発症の条件がさまざま揃っています。

虫歯は感染症

虫歯の原因はミュータンス菌と呼ばれる虫歯菌です。

虫歯菌は飲食物に含まれる糖質をエサに酸を作り出し、酸が長時間にわたって歯に残って歯を溶かすと、虫歯になります。

赤ちゃんの口腔内にはもともと虫歯菌は存在しませんが、以下のように感染の機会は至る処に存在します。

  • 虫歯菌を持った人とのスプーン・箸など食具の共有
  • 過度なスキンシップ
  • フーフして冷ました食事
  • タオルの使いまわし

母親が虫歯菌を持っている子どもの虫歯になる確率は、母親に虫歯がない子どもの約3倍という研究結果が出ているため『母子感染』ともいわれています。

虫歯菌は持っているだけでは虫歯にはなりませんが、発症させないよう予防する努力が必要です。

乳歯に穴が開きやすい場所

乳歯は表面が柔らかく虫歯の進行が早いため、穴が開きやすいポイントを理解した上でのケアが有効です。

乳歯に穴が開きやすい場所は以下です。

  • 奥歯や歯間……食べかすが溜まりやすい
  • 上の前歯の根元……哺乳瓶で甘い飲み物を長時間与えると『哺乳瓶虫歯』になる
  • 奥歯の溝……歯ブラシが届きにくい(乳歯は奥歯の溝が深い)
  • 歯と歯茎の境目……ブラッシングが不十分になりがち

仕上げ磨きは上記を重点的に行い、虫歯の発生を抑えましょう。

乳歯の特徴

乳歯の特徴

ここからは、乳歯の特徴について紹介します。

食事の変化が虫歯に影響する

乳歯の時期には大人にはない食事の変化があるため、そのタイミングで虫歯に影響が出やすくなります。

乳歯は生後6〜9ヶ月から生え始め、生え揃うのは2〜3歳頃です。

食事も母乳から離乳食、おやつなど食べられるものが増え、1歳半頃には大人と同じものが食べられるようになります。

子どもは成長するために多くのエネルギーと栄養素が必要であるため、1日3食の食事では足りず、間食での補助が必要です。

食べられるものが増えるとともに味覚も発達し、甘いものを好むようになり、量も増えていきます。

このように、乳幼児特有の食事の変化によって虫歯にかかりやすく、進行しやすくなります。

エナメル質が薄い

乳歯はエナメル質が永久歯の半分の厚みで薄く、しかも歯質が柔らかいため、虫歯菌が簡単に内部へ侵入します。

通常エナメル質は食事の度に解け、再石灰化によって元通りになりますが、乳歯はエナメル質が薄く、その下は乳歯でなくとも柔らかい象牙質のため、短期間で症状が悪化します。

乳歯の虫歯対策は大人以上に早期発見・早期治療が重要です。

神経に辿り着くのが早い

乳歯は虫歯の悪化が早いだけでなく、永久歯に比べて歯髄が太いため、虫歯が神経に辿り着くのも早いです。

乳歯の神経が太いのは、生え代わりの際に乳歯の根を溶かし(歯根吸収)、乳歯を抜けやすくして永久歯への入れ替わりをスムーズにする役目があるためです。

虫歯が神経に辿り着くのはあっという間のため、小さな歯茎に根管治療をしなければならなくなります。

虫歯部分が白い

乳歯の虫歯は多くが白いため、見つけにくいという難点があります。

虫歯の色には白と黒っぽいものと2種類あり、それぞれ違いがあります。

  • 白い虫歯……進行が早く、休まずに歯を溶かしていく
  • 黒い虫歯……虫歯菌以外の細菌の色素を取り込みながらゆっくり進行する

乳歯の虫歯は色素を取り込む暇もなく溶け続けるほど進行が早いため、象牙質に達しても黒くなりません。

白い部分を見つけたら早急な受診が必要ですが、気付かないことが多いため、歯科検診がおすすめです。

痛みを訴えないため進行に気付きにくい

乳幼児は虫歯での自覚症状が分かりにくいため、進行して神経に及んでも痛みを訴えないケースが多くあります。

歯の痛みを感じる神経が未発達だという説もありますが、痛みを訴える言葉や方法が分からないという理由がまずあります。

うまく痛みを伝えられるようになるのは4歳程度からのため、保護者は様子をよく観察する必要があります。

乳歯が虫歯になるリスク

乳歯が虫歯になるリスク

乳歯が虫歯になるリスクを紹介します。

「どうせ生え変わるのだから、治療しなくても……」と考える人も少なくありませんが、穴が開いている場合はかなり進行している可能性があります。

本人が自覚していなくても必ず受診しましょう。

虫歯菌が増える

虫歯を放置すると虫歯菌が増え、口内環境が悪くなります。

菌が増えることで、他の歯が虫歯になるリスクも当然高まります。

口腔内の虫歯菌が多いと生え始めの永久歯も虫歯になりやすくなるため、放置せずに治療しましょう。

永久歯に悪影響が及ぶ

乳歯の虫歯は、後に生えてくる永久歯にさまざまな形で悪影響を及ぼすため注意が必要です。

乳歯に穴が開いて小さくなると両隣の歯が移動してきて狭くなり、永久歯のスペースが充分に確保されないため歯並びが悪くなります。

また、乳歯の虫歯が根元まで進行すると永久歯に影響して変色や変形を起こしたり、生えたばかりの永久歯自体も虫歯になったりします。

永久歯に悪影響が及ばないように、その前に乳歯をしっかり治療しましょう。

顎の発達に関わる

虫歯があると、歯に穴が開いていることや、その痛みや違和感のせいで変に意識してしまい、顎を上手に使って咀嚼することができなくなります。

柔らかいものを選びがちな食生活となり、顎の骨に力が十分伝えられず、発育が不十分になる可能性があります。

顎の発達を促すためには、左右に偏った噛み方をせず、硬いものでもよく噛むこと、1口で30回は噛むなど、きちんと顎を使うことが大切です。

乳歯の虫歯予防

乳歯の虫歯予防

乳歯の虫歯予防について紹介します。

乳幼児ならではの予防法があるため、参考にしてください。

仕上げ磨きが必要

乳幼児はまだひとりで十分な歯磨きができないため、虫歯予防には保護者の仕上げ磨きが有効です。

上述した汚れの溜まりやすい所を重点的に、ある程度1人で磨けるようになる10〜12歳くらいまではしっかり磨いてあげましょう。

磨き残ししやすい歯と歯茎の境目は、硬い歯ブラシだと歯茎を傷めてしまうため、柔らかめの歯ブラシをおすすめします。

歯磨き粉もフッ素入りのものを選べば、より効果的に虫歯予防ができます。

「感染の窓」に注意

「感染の窓」とは、乳歯が虫歯になる可能性が高まる期間のことで、生後19〜31ヶ月(1歳7ヶ月〜2歳7ヶ月)の間を指しています。

虫歯菌は最初、赤ちゃんの口腔内には存在せず、入ってきてもまだ歯が生えていない場合、虫歯菌は粘膜に留まることが難しいため、流れ出てしまいます。

しかし、感染の窓の時期には前歯も奥歯も生えてきており、硬いところに好んで棲みつく虫歯菌にとっては丁度いい餌場です。

感染の窓の期間が終わるまでに虫歯の感染がなければ、その頃には他の菌が多くなることで虫歯菌が棲みづらくなるため、その後虫歯菌は定着しづらくなります。

ただし、もう虫歯菌が入ってこないということではありません。口腔内の環境は変わりやすいため、油断せずしっかり予防に取り組むことが大切です。

食事・間食の時間を決める

食事や間食の時間をしっかり決めると、口腔内が酸性に傾いたときの唾液の機能がしっかり働くため、虫歯から守ってくれます。

虫歯菌は糖質をエサとして代謝して酸を作るため口腔内が酸性に傾きます。それを中和し、ものを食べる度に溶ける歯の表面を再石灰化して修復するのが唾液です。

しかし、食事や間食の時間を決めずにダラダラ食べていると、常に口腔内に糖質がある状態になるため、唾液の効果が間に合わず、虫歯になります。

乳幼児は特に一度に食べる量が少ないため間食が必要ですが、食べるのは決められた時間のみにし、歯の修復の時間をしっかり作りましょう。

虫歯になる前から検診に通う

乳歯の虫歯は発見しづらく進行も早いため、虫歯予防として歯科検診を強くおすすめします。

歯科検診に行くと歯科医院に慣れることができ、もしもの時に泣いて治療ができない事態を避けられることもメリットです。

昨今の歯科医院では予防歯科としてプロフェッショナルのクリーニングやフッ素塗布、食習慣や正しいブラッシングの指導などに力を入れています。

歯をきれいに保ち、虫歯の早期発見にもつながるため、ぜひ定期的に受診しましょう。

歯科医院で行う乳歯の虫歯予防と治療

歯科医院で行う乳歯の虫歯予防と治療

最後に、歯科医院で実際に行われる虫歯予防と治療を紹介します。

フッ素塗布

フッ素塗布は歯科検診でも行われる予防法で、初期虫歯の治療法としても効果があります。

歯質を硬化し、再石灰化を促進します。

虫歯は治療しても基本的に元に戻せませんが、ごく初期の虫歯であればフッ素塗布による治療で健康な歯の状態に戻すことが可能です。

シーラント

シーラントは、奥歯の溝に食べかすが入り込まないよう、レジンで埋める処置です。

乳歯の奥歯の溝は永久歯よりも深く食べかすが溜まりやすく、磨きにくいため虫歯になりやすい箇所です。

処置を行う年齢としては以下があります。

  • 奥歯が生えてくる3〜4歳頃
  • 奥歯の永久歯が生えてくる5〜6歳頃
  • 12歳臼歯が生えてくる頃

生えてきたばかりの奥歯は虫歯のリスクが高いため、レジンを詰めることで溝を浅くしブラッシングを楽にします。また、シーラントに含まれるフッ素の働きも加わり、虫歯を防ぎます。

シーラントは欠けやすさや外れやすさがあるため、仕上げ磨きの際には忘れずにチェックをしましょう。

段階別の虫歯治療

乳歯の虫歯における段階別の症状と治療法は以下です。

  1. 1.CO……表面がわずかに溶けている。フッ素塗布とフッ素入り歯磨き粉を使用する
  2. 2.C1……穴が開き始める。虫歯を削ってレジンを詰める
  3. 3.C2……象牙質まで進行。冷たいものがしみる。削ってレジンを詰めるか被せ物をする
  4. 4.C3……神経まで進行。痛む。神経を抜く。一部を残すケースも
  5. 5.C4……歯の根だけ残っている。抜歯。永久歯のスペースを確保する治療をする場合も
  6. 乳歯の神経を抜いても永久歯の神経には影響はありませんが、抜歯をすると永久歯が生えてくる順番が乱れることがあるため、歯並びに影響が出る可能性はあります。

まとめ

乳歯の虫歯を予防するには、子どもだけでなく大人も虫歯予防に取り組み、家族から感染しないよう努めなければいけません。

乳歯に虫歯の穴を見つけたら、早い段階で治療できるよう歯科医院にご相談ください。

名古屋市緑区のこじまデンタルクリニックでは「歯医者さんは楽しい場所」と思ってもらえるよう、初めてのお子さまにいきなり治療はいたしません。

椅子に座ってみたり、歯医者さんとお話したり、器具や道具を見たり、試し口に入れてみたり、お子さまが不安にならないよう、優しい小児歯科を目指しています。

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ぜひ一度、こじまデンタルクリニックにご来院ください。

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