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虫歯が痛くないケースとは?原因や放置するリスク・発見する方法を紹介

痛みや見た目などの自覚症状がなく、ある日突然激痛を引き起こし、歯科医院を訪れたら神経を抜くような治療になりかねない虫歯になっていた、というケースがあります。

痛みがない虫歯なんて嘘のような話ですが、実際にあるケースです。

この記事では、痛くない虫歯のケースやリスク、気付くためにできること、虫歯に早く気付くメリットなどを紹介します。

痛みがなくても、虫歯に気付いて治療することは可能です。早めの虫歯治療を開始するための参考にしてください。

虫歯が痛くないケース

虫歯が痛くないケース

実は、虫歯が痛まないケースは珍しくなく、誰にでも起こる可能性があります。

どのようなケースがあるか、ここから具体的に解説します。

虫歯が初期

虫歯の初期や深くない虫歯など、進行段階によって痛みがない場合がありますが、自分で発見することは簡単ではありません。

虫歯は以下のような順を追って進行していきます。症状と治療方法も一緒に紹介します。

進行段階 症状 治療方法
CO
初期虫歯
・自覚症状はなし
・ツヤがなくなる
・表面が白く濁る
・正しい歯磨きとフッ素塗布で様子を見る
C1
エナメル質の虫歯
・冷たいものがしみる
・穴が開き黒ずんでくる
・虫歯部分を削りコンポジットレジンを詰める
・麻酔なしで治療可能
C2
象牙質の虫歯
・冷たい・熱いもの・甘いものなどがしみる
・時々痛む・穴に物が詰まる
・虫歯部分を削る
・型取りをして製作した詰め物を詰める
C3
神経まで達した虫歯
・何もしなくてもズキズキと激しく痛む ・虫歯部分と侵された神経を除去後、根管の中を掃除して消毒
・型取りをして被せものを製作
・薬剤を詰めて被せる
C4
根管まで達した虫歯
・激しい痛みの後、一旦痛みが消える
その後、膿が溜まったり化膿したりなどして再度激しく痛む
・多くは歯を残せずに抜歯
・抜歯後、入れ歯やブリッジ、インプラントなどで機能回復を図る

COやC1は、自覚症状としての痛みはまだない段階ですが、放置せずに治療や対策をする必要がある虫歯で、ここで発見できるのが理想的です。

C2やC3は見た目で虫歯が分かるのが一般的ですが、見つけづらい部位が虫歯になると、気付かずに進行する可能性があるため注意が必要です。

虫歯で神経が死んでしまった

根管まで達した痛みの激しい虫歯を放置したり、大きな治療後に神経が弱ってしまったりすると、神経が死んでしまって痛みを感じなくなることがあります。

また、歯ぎしりや食いしばりなど余計な力が継続的にかかることが原因で神経が死んでしまうケースもあります。

神経が死ぬと痛みがなくなるため虫歯が治ったと思われがちですが、死んだ神経を放置していると、膿が溜まったり周りに炎症が広がったりするなど、虫歯の進行は止まりません。

抜歯をしなければならなくなったり、他の病気を引き起こすきっかけになったりするため、死んだ神経は根管治療によって取り除かなければいけません。

慢性的にゆっくりと虫歯が進行している

虫歯が進行していく速度がゆっくりの場合、歯の痛みに身体が適応することで、痛みを感じにくくなる場合があります。

痛みとは人の身体の防御反応ですが、慢性的な痛みに対しては防御反応を減少させるため、虫歯の進行が遅いと痛みを感じにくくなります。

また、歯のエナメル質が完成するのは25歳程度で、それ以降の大人の歯のエナメル質は完成していて硬いため、虫歯の進行は早くありません。

一方、高齢者で歯根が露出している歯は虫歯になりやすいですが、やはり気付きにくいため特に注意が必要です。

これらが原因で、ゆっくりと進行する虫歯は気付かないうちに神経を死なせてしまい、ますます痛みを感じなくさせる場合があります。

神経を抜いた歯が虫歯になる

二次虫歯、または二次う蝕ともいい、神経を抜く根管治療を行った歯が虫歯になった場合は、痛みがないまま進行します。

特に保険適用の銀の被せものは経年劣化を起こしやすく、すき間ができやすいことで二次虫歯の原因となります。

被せものに隠れて進行するため目視できず、神経がなく痛みがないため自覚症状がありません。

二次虫歯はエナメル質を削って治療していることにより進行しやすいため、早めに発見して治療しないとせっかく残した歯を失う原因になります。

痛くない虫歯のリスク

痛くない虫歯のリスク

本来痛いはずの虫歯が痛くない場合、むしろ痛い虫歯より気をつけなければいけないリスクがあります。

ここでは、痛くない虫歯のリスクを紹介します。

気付かないまま虫歯が進行する

痛くない虫歯のリスクとして大きいのは、知らない間に虫歯が重症化することです。

痛みが出る頃には深刻な症状になっている場合が多くあります。

気付かずに放置していると感染が広がり、健康だった周囲の歯にも悪影響を及ぼすことになります。

また、虫歯は進行するほど治療が複雑化し、抜歯の可能性も高まるため注意が必要です。

歯の破壊が進む

痛みがないまま虫歯が重症化してしまった場合、虫歯によって歯に空洞ができたり穴があいたりするため、構造が弱くなります。

歯が割れたり崩れたりして破壊が進むと、通常の虫歯治療では対応できません。

根管治療や抜歯、入れ歯・インプラントなど口腔内の機能回復など、複雑な治療が必要となるうえ費用や時間もかさみます。

このような事態を避けるためには、痛みの有無に限らず積極的に虫歯を発見するよう努める必要があります。

口臭が強くなる

虫歯は放置すると、進行するにつれて細菌が繁殖したり発酵したりしやすい状態になるため、口臭の原因となります。

虫歯の進行により歯周病を併発した場合はさらに口臭が悪化します。

見た目で見分けられず痛みもない場合、口臭が強くなっていないか確認してみましょう。

顎の骨まで進行する

虫歯が進行すると顎の骨にまで虫歯菌の感染が広がり、顎骨骨髄炎になる可能性があります。

特に骨粗しょう症の薬を内服している人の場合はリスクが高くなるため注意が必要です。

骨髄炎は骨の内部が感染して炎症が起こる激しい痛みが特徴の病気で、重症化した場合は入院が必要です。

また、骨髄炎は慢性化すると治療が難しくなったり、骨自体の機能に悪影響が及んだりするため大変危険です。

痛みがないからといって虫歯を放置すると全身疾患につながり、顎切除の可能性もあるため、早期に見つけて対処しましょう。

痛くない虫歯に気付くには

痛くない虫歯に気付くには

痛くない虫歯に気付くためにできる方法について紹介します。

日常で行える方法もあるため、今現在虫歯の心配がない人もぜひ試してみてください。

定期的に歯科検診を受ける

痛くない虫歯を発見するために最も効果があるのは、定期的に歯科検診を受けることです。

見た目や痛みなど、見分ける方法はいくつかあるとしても、自分で発見するには限界があります。

しかしプロによる診断やレントゲン検査では、自覚症状もなく見た目の変化もない虫歯を見つけることが可能です。

また、歯科検診では虫歯の他に、日本人の国民病ともいわれる歯周病の発見とケアにも有用です。

歯に違和感がある、冷たいものがしみるなどの症状がある場合は保険適用となるため、約2,500〜4,000円程度で受けられます。

口腔内の健康を守るため、推奨される3ヶ月に1度にぜひ歯科検診を続けてみましょう。

よく観察する

日頃の歯磨きの際に、歯の状態をよく観察してみましょう。

虫歯予防は患者と医師の連携が大切であるため、自分自身での観察も重要な役割です。

以下は、虫歯を自分で探す場合の、虫歯を見分けるポイントです。

    歯と歯茎の境目が白い

    冷たいものや熱いものがしみる

    歯に穴が開いている

    黒い部分・茶色い部分がある

    噛むと痛い・違和感

    舌で触ると感触がザラザラしてる

また、以下のような虫歯になりやすい場所も見分けやすいため、特によく観察しましょう。

    歯と歯の間

    歯と歯茎の境目

    以前治療したところの周囲

痛みがない虫歯は、診断するまで初期なのか重度なのか分かりません。

しかし、初期の虫歯を発見できれば早期治療が可能となり、重度の虫歯を見つけることができれば歯を残す治療ができます。

デンタルフロスやデンタルミラーを使用してみる

虫歯のある歯間に対してデンタルフロスを使用すると、引っかかったり切れたりするため虫歯があるのが分かります。また、目の届かないところはデンタルミラーで覗いてみましょう。

分かりやすい痛みがあったり目に付きやすい見た目だったりすることだけが虫歯の症状ではありません。

虫歯がない場合でも予防につなげられるため、ちょっとした違いや変化に気付くためにも、これらの便利なアイテムを日頃の観察に役立ててみましょう。

虫歯に早く気付くメリット

虫歯に早く気付くメリット

痛みのない虫歯の場合、治療をする必要がない気がする人は少なくないでしょう。

しかし、虫歯は様子を見て放置しても良くなることはなく、進行すればもう元には戻りません。

虫歯は痛くなくても治療が必要であることを踏まえたうえで、虫歯に早く気付くメリットを紹介します。

専門家の介入が早い

初期虫歯のCOの場合、削るような治療が必要なく、歯の修復機能による『再石灰化』とフッ素塗布などで唯一削らずに治すことができる段階です。

しかし初期とはいえ虫歯になるような口腔環境であることには変わりないため、専門家による早めの介入によって、衛生状態を改善する必要があります。

歯科衛生士によるクリーニングとブラッシング指導を受け、定期的にフッ素塗布を行うなど、プロに介入してもらうのも虫歯予防には必要です。

歯の保存の確率が高まる

虫歯を早く発見すると、歯を丈夫な状態で保存できる確率が高まります。

歯が痛くなってからの治療となると、削る虫歯部分が多かったり神経を抜いて中が空洞になったりすることで歯が割れやすくなり、抜歯になる可能性が高くなるためです。

上述したように、自覚症状がないまま虫歯が進行して、気が付いたら神経が死んでいたというケースは、実は珍しくありません。

できるだけ丈夫な歯を長く歯を残すためにも、早期発見・早期治療が理想です。

感染症を防ぐ

痛くない虫歯でも早期治療が叶うと、その先に引き起こされるかもしれない感染症を防ぐことができます。

痛くない虫歯が進行して神経まで達したときに怖いのは、歯の根の先が感染して膿が溜まる根尖性歯周炎や歯根嚢胞などです。

また、さらに重度になると上述したように顎骨骨髄炎に発展し、骨自体の機能が侵されていきます。

このようなことになる前に虫歯を発見し、痛くないうちに治療しましょう。

治療が短く済む

痛まない虫歯であるCO・C1は、治療期間がとても短く済みます。

C1の治療期間は1日ですし、COに至ってはクリーニングとフッ素塗布のみで、検診に近い内容です。

虫歯治療は進行段階がすすめばすすむほど、痛みがあり治療工程も多くなり日数もかかります。

痛みがないうちに虫歯を発見して、通院する必要のない程度の治療で終わらせましょう。

治療費が安く済む

虫歯が痛まない程度の深さのうちに治療すれば、治療費が安く抑えられることもメリットです。

痛みが現れるC2以上の虫歯の治療は、削ったり型取りをしたり、噛み合わせの調整をするなど、工程が多く必要な材料も増えるため、治療費が高くなります。

歯が保存できない場合は抜歯になりますが、そうなると入れ歯やブリッジ・インプラントなど機能回復にまでコストを割かなければならなくなります。

発見できた時点での治療開始が、最もコストを抑えられるタイミングです。できるだけ早くに発見して治療につなげましょう。

まとめ

厚生労働省が発表した「令和4年歯科疾患実態調査の概要」では、虫歯のない人が

    一番多い年代は5~9歳の97.5%

    一番少ない年代は45~49歳と55~59歳の0.7%

という数字から、ほとんどの人が虫歯を経験することが分かります。

虫歯は発生から早くて約3ヶ月程で、象牙質まで達してしまうことがあるため、定期的な歯科検診が虫歯予防や早期発見に効果的です。

名古屋市緑区のこじまデンタルクリニックは予約制で、十分な治療時間を確保して歯科検診を行っています。

24時間受付のWeb予約やお電話での予約を承っておりますので、歯科検診で痛まない虫歯を積極的に見つけましょう。

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