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乳歯の虫歯は白い?なりやすい場所や予防法・虫歯以外の原因も紹介

乳歯の初期の虫歯は白いため見つけにくく、早めの治療が難しい場合があります。

乳歯の虫歯は永久歯とは異なる特徴があるため、お子さんの口腔内環境を守るためにも親御さんは把握しておく必要があるでしょう。

この記事では、乳歯の白い虫歯の特徴や、乳歯の虫歯の原因、虫歯以外で歯が白くなる時、歯科医院・自宅それぞれでの虫歯予防についてなどを紹介します。

乳歯の虫歯は見つけにくいため、できるだけ早く発見するための参考にしてください。

見つけにくい乳歯の虫歯

見つけにくい乳歯の虫歯

早期発見したい乳歯の虫歯ですが、どのような特徴があるのでしょうか?

見つけにくい乳歯の虫歯について紹介します。

初期の白い見た目のまま虫歯が進行する

永久歯の初期虫歯も白い症状から始まりますが、乳歯の虫歯は初期症状の白い状態のまま進行していくため、見つかりにくい特徴があります。

また、乳歯の虫歯は自覚症状がはっきりせず、本人もまだ痛みを上手く伝えられません。

大人によく見られる黒っぽい虫歯は、食べ物や虫歯菌以外の細菌の色素を取り込みながら進行してきた虫歯で、その速度は遅めです。

一方、白い虫歯は他の細菌を取り込む暇がないほどのスピードで進行します。

歯垢の白さであれば歯ブラシで落とせますが、歯自体に白い斑点がある場合はホワイトスポットといって、脱灰している初期虫歯です。

乳歯の虫歯は進行が早く白いまま神経まで辿り着くため、早いうちに発見するのが理想です。

白い虫歯ができやすい場所

乳歯の白い虫歯ができやすい場所は以下です。

  • 奥歯と奥歯の間……汚れが溜まりやすいが確認しづらい
  • 上の前歯の歯間……甘いものを哺乳瓶で長時間飲ませることで『哺乳瓶虫歯』になる
  • 奥歯の溝……永久歯よりも溝が深い
  • 歯と歯茎の境目……歯茎にブラシが触れると痛いため、磨き残しになりやすい

舌で触ってザラザラしている場合は脱灰している可能性があるため、子どもに聞きながらチェックするのもいいかもしれません。

黄色やオレンジの歯垢も虫歯のサイン

乳歯の奥歯の溝は永久歯よりも深く、汚れが溜まりやすくなっていて、しっかりと磨けていない場合、歯垢が蓄積します。

通常、歯垢は白っぽいものですが、時間が経つと黄色やオレンジ色に変化するため、それを歯ブラシで落とすと虫歯が出てくる可能性があります。

プラークは虫歯菌の温床となるため、虫歯を増やさないためにも、見つけたらしっかり落としましょう。

食事が変化するタイミングに注意

乳歯の場合、食事に変化がみられる時期に虫歯が増える傾向があります。

乳幼児の食事は母乳・離乳食・おやつなど、食べられるものが増えていき、味覚も発達します。

また、成長するためのエネルギーや栄養素が多く必要であるため、1日に3食の他に間食が必要です。

甘いものを好むようになり、摂取回数や量が増える傾向があるため、食事や食べるものが変わる時期は歯の観察にも力を入れましょう。

乳歯の虫歯の原因

乳歯の虫歯の原因

乳歯が虫歯になる場合、通常の虫歯の原因の他に、乳歯特有のものがあります。

乳歯が虫歯になる原因を紹介します。

虫歯菌に感染する

虫歯の原因は虫歯菌による感染症で、ほとんど家族から感染します。

虫歯菌は生まれたときは赤ちゃんの口腔内に存在せず、食器やスプーンなどの共有・タオルの使いまわし・フーフーして冷ました食べ物・過度なスキンシップなどで外から侵入します。

ただし、感染したからといって、すぐに虫歯になるわけではありません。

飲食することで口腔内に糖質が入り、それをエサに虫歯菌が酸を産生し歯が溶けるのが虫歯です。

母親が虫歯菌を持っていると虫歯菌に感染するリスクが高まることから、『母子感染』と呼ばれることがあります。

感染したからといって必ず虫歯になるわけではありませんが、発症しないような虫歯予防が必要です。

エナメル質が薄い

乳歯は永久歯に比べてエナメル質が約半分しかなく、歯質も柔らかいため、虫歯になると悪化が早く、すぐ穴が開いてしまいます。

また、乳歯の神経は永久歯より相対的に大きいため、神経が虫歯に進行するのも早いです。

虫歯が神経まで達すると、大人の場合3〜4日ほどかかって神経が死んでしまいます。

しかし、乳歯の場合は1日だけ強い痛みを感じて死ぬため、その後は痛みが治まり「治った」と勘違いすることが少なくありません。

神経が死んだあとも虫歯菌は増殖して膿を溜めるため、次に生えてくる永久歯にも悪影響が及びます。

歯磨きが十分にできない

虫歯の原因を考えた場合、やはり歯磨きが十分でない可能性が高いでしょう。

大人がきちんと磨いていても、磨きにくいところや目が届かないところを磨き残して虫歯になります。

子どもの場合であればなおさら、虫歯を予防できるレベルで磨くのは難しいといえます。

正しいブラッシング方法を知る、保護者が仕上げ磨きをするなど、毎日のブラッシングを見直す必要があるでしょう。

間食をだらだらと食べる

上述しましたが、乳幼児は成長するためのエネルギーが多く必要であるため、1日3回の食事の他、不足分をおやつで補います。

その際、だらだらと時間をかけない方がいいでしょう。

口腔内は普段中性で、飲食することで酸性に傾いてエナメル質が少しずつ溶けますが、唾液の働きで自己修復機能である再石灰化が促され、徐々に口腔内は中性に戻ります。

このバランスが保たれていると虫歯になりにくいですが、甘いものを多く摂ったり、口腔内にいつも食べものがある状態が続いたりすると、口腔内が常に酸性の状態になり、唾液の働きが間に合わなくなります。

そのため、食事もおやつもだらだらと時間をかけず、決まった時間に決まった量を食べるよう気をつける必要があります。

また、おやつの後・甘いものを飲食した後は歯磨きをする習慣もつけましょう。

乳歯が白くなる虫歯以外の原因

乳歯が白くなる虫歯以外の原因

乳歯が白くなるのは虫歯のときだけではありません。しかし虫歯同様、気をつけなければいけません。

乳歯が白くなる、虫歯以外の原因について紹介します。

エナメル質形成不全症

エナメル質形成不全症は、永久歯にも現れる病気です。

エナメル質が何らかの理由でしっかり作られず歯に変色が起こったり、虫歯菌が歯に侵入しやすくなったりします。

歯の一部が白いまだら模様や茶色や黄色に変色し、象牙質がむき出しになる、表面が凸凹になるなどが特徴です。

要因が遺伝とそうでない場合に分かれ、遺伝ではない場合は外傷や感染・栄養不足や発熱性疾患などが原因とされています。

また、子どもの頃の大きな虫歯の影響が、エナメル質形成不全症となって永久歯に現れるケースもあります。

象牙質が露わになるため、永久歯に生え変わるまでの間、冷たいものや酸性のもので引き起こされる痛みをフッ素塗布やレジンコーティング・被せ物などで防ぐのが治療法です。

近年になって増えている傾向があり、虫歯になりやすいため早めの発見・治療が必要です。

歯牙フッ素症

歯牙フッ素症は、フッ素の過剰摂取が引き起こす慢性中毒症状で、歯が白濁したり、褐色のシミが現れたり、歯の表面が凸凹したりする症状が現れます。

高濃度フッ素を乳歯の段階から摂取していると引き起こされる症状です。例えば幼児が市販の歯磨き粉を丸々1本飲み込んでしまうと、中毒量に達する可能性があります。

見た目を気にしないのであれば治療しなければならないような病気ではありませんが、気になる場合は審美目的での治療を行うことになります。

ただし、日本では適切な使用量を守ればフッ素症はほとんど起こりません。

市販のフッ素入り歯磨きや、歯科医院のフッ素塗布などを使用する際にも気にする必要はありません。

歯科医院での乳歯の虫歯予防

歯科医院での乳歯の虫歯予防

歯科医院では、乳歯の特徴に合わせた虫歯予防が行われます。

歯科医院で行う乳歯の虫歯予防について紹介します。

フッ素塗布

フッ素塗布は歯質が柔らかい乳歯にフッ素を吸収させることで歯質を強化する予防法です。

フッ素の効果は以下の通りです。

  • 歯の組織が強くなる
  • 初期の虫歯は再石灰化を促進させる作用で修復できる
  • 虫歯菌の働きを減退させる

市販されているフッ素入り歯磨き粉よりも、歯科医院のフッ素は濃度が濃く、適切な量を塗布して予防効果を高めています。

歯科検診でも行われているため、虫歯になる前から検診に行くことをおすすめします。

シーラント

シーラントは、永久歯よりも深い乳歯の奥歯の溝に対して、レジンでコーティングして溝を浅くすることで、汚れを溜めづらく歯を磨きやすくする虫歯予防処置です。

虫歯治療ではないため削る必要はなく、歯と同じ白の他、透明や半透明の赤(ピンクに見える)など、見た目に影響のない一般的な色があります。

目立たない色は見た目が気にならないメリットがあります。

しかし、シーラントは永久的なものではないため、欠けたり外れたりした場合に放置するとそこから虫歯になる可能性があり、チェックしやすい色にすると安心です。

予防歯科として保険診療が可能であり、小さな子どもにも負担がない処置のため、おすすめです。

唾液検査

唾液検査では、以下のことが分かります。

  • 虫歯菌の量……数が多いほど虫歯のリスクが高い
  • 唾液の酸性度……歯が溶けやすい(脱灰の)リスクが分かる
  • 唾液の緩衝能……口腔内を酸性から中性へ戻す能力の強さ。強いと虫歯になりにくい
  • 白血球の量……免疫細胞の量。多い場合は歯周病にかかっている可能性
  • タンパク質の量……量が多いと口腔衛生状態が悪化している可能性
  • アンモニア濃度……高い場合、虫歯や歯周病が原因で細菌の量が増えている可能性

唾液検査で何が原因で虫歯になっているのか、気をつけるポイント、口腔ケアの改善点などを知ることができます。

自宅でできる乳歯の虫歯予防

自宅でできる乳歯の虫歯予防

予防歯科はプロフェッショナルケアとセルフケアの二人三脚で取り組むものです。

自宅でできる乳歯の虫歯予防を紹介します。

やっぱり歯磨きが大切

やはり虫歯予防といえば歯磨きですが、決してゼロにはできない虫歯菌から乳歯を守るには、ポイントを押さえて効果的に行う必要があります。

虫歯予防に効果を上げる歯磨きのポイントは以下です。

  • 就寝前にしっかり磨く
    • ・就寝時は唾液量が減るため、自浄作用が機能しにくくなる
    • ・寝る前の歯磨きの後は何も食べない
    • ・水かお茶を飲むのはOK
  • 毎日磨く
    • ・子どもの食事は回数が多いため、毎回磨かなくてもいい
    • ・磨く時は、虫歯になりやすい所を重点的に
  • 仕上げ磨きをする
    • ・1〜2歳辺りから歯ブラシを持たせてみて、仕上げ磨きをする
    • ・虫歯になりやすい所を重点的に磨く
    • ・生え変わると歯磨きがさらに難しくなるため、10歳くらいまで続ける

永久歯への生え代わりは5〜6歳ころから始まりますが、歯磨きが難しい歯が増えます。

高学年くらいになって自分で磨けるようになっても、週に1回くらいの割合で口腔内のチェックをするようにしましょう。

フッ素入り歯磨き粉や洗口剤を活用する

歯科医院でのフッ素塗布が可能ですが、自宅でも歯磨き粉や洗口剤として取り入れて、大いに活用しましょう。

日本ではほとんど例がありませんが、歯牙フッ素症という症状もあるため、乳幼児・小児に対しては使用量を守りましょう。

年齢別の推奨フッ素濃度は以下です。
(参考:「フッ化物配合歯磨剤の推奨される利用方法について」補足版 日本小児歯科学会

  • 歯の生え始めから5歳頃までは500ppm~1000ppm
  • 6歳以上は1500ppm

ペースト状の歯磨き粉の使用量は以下をおおよその参考にしてください。

  • 0〜2歳……1〜3mm以下
  • 3〜5歳……5mm以下
  • 6〜14歳……1cmくらい
  • 15歳以降……1〜2cm

歯科医院のフッ素塗布の効果は3〜6ヶ月持続するとされているため、家でもフッ素を活用して予防効果を高めましょう。

デンタルフロス

実は歯ブラシで落とせる歯垢は60%といわれているため、しっかり歯垢を落とすにはデンタルフロスを使用するのがおすすめです。

特にデンタルフロスは歯垢を8割強は除去できるとされているため、子どもには歯と歯の間が狭くなってくる2歳頃から使い始めましょう。

奥歯の歯間は特に見えにくい場所であり、乳歯は痛みもないまま進行する場合があります。

フレーバー付きのデンタルフロスもあるため、子どもの興味を引きながら、歯ブラシとの併用で上手に虫歯を予防しましょう。

箸やスプーンを一緒に使わない

虫歯は感染症であるため、例え家族内でも食具やタオルの共用・熱いものをフーフーして冷ますなど、感染するような行為は避けましょう。

子どもが虫歯菌を持っていない場合はもちろんのこと、持っていた場合でも家族が気をつけることで虫歯発症のリスクは軽減できます。

乳歯の虫歯感染を予防するには、一緒に暮らす家族も自分の虫歯を予防するのが効果的です。

身近な人が感染源にならないよう、十分注意しましょう。

まとめ

乳歯の虫歯は初期症状の見た目の白い状態で進行し、そのスピードも早いため、早期発見したくても、気付かないこともあるでしょう。

そのようなときは歯科医院の歯科検診がおすすめです。

名古屋市緑区のこじまデンタルクリニック小児歯科では、いきなり治療を開始することはありません。

診療台に座ってみる・器具を見て、試しに口に入れてみるなどから始めて頂きます。

また、親御さんが歯科検診をしている姿をお子様が見たら、歯科医院への怖いイメージも払拭できて通いやすくなるでしょう。

24時間受付のWeb予約や電話予約も承っております。お子様だけでなく、ご家族での受診をおすすめします。

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